運指などを含め、反復練習に入る前にはチェックしなければいけないポイントがあるのですが、それを自己流のおかしな方法でやってしまい、レッスンに持ってきた頃には、もう修正のしようがない、手のほどこしようがない状態になっているという事があります。
長期間にわたって頑張って練習すればするほど、修正するのは困難になります。真っ白なキャンバスに彩色するのは簡単で、綺麗な色がのりますが、もう色づけされているものを更に色付けするのは無理なのです。とても残念ですが、そういう場合は別の曲に取り組んだ方が良いかもしれません。
レッスンは出来上がったものを見る場ではなく、よい演奏をするためにどうすればよいかを考え、導く場だと思います。はじめてのレッスンでは、良い演奏へ導く練習の方向性が示されるものですので、何はともあれ、まずは弾きたい曲を持ってくるのがよいと思います。ある程度譜読みをしておくことは必要かもしれませんが、反復練習に入るのはすこし待った方がよいでしょう。