Q: 音楽理論(ミュージックセオリー)のクラスでは何をするのですか?
大雑把に言えば「楽譜の読み書き」を学びます。あまり意識されることがありませんが、クラシック音楽の演奏をおこなうためには、大きく分けて2つの力が必要です。まず第一に楽器を弾く技術的な能力です。それから、もう一つは楽譜を読み解く能力です。
クラシック音楽は、楽譜がコミュニケーションの中核にある音楽文化だと言うことができます。楽譜を介して人から人に、過去から現在へと音楽が伝えられてきたわけです。演奏する人は楽譜に書かれている事を読み解き、理解し、作者・作品の意図を汲み、それを主体的に解釈できる事が求められています。
ある文学作品を読み解くためには、まずは文字が読めなければ始まりませんが、それだけではおそらくまだ不十分でしょう。よく理解するためには、句読点等の記号、単語、文節、段落、書式、文法などの様々な知識が必要です。そのような知識を得たときに、ようやくスタート地点に立てるわけです。
それは、音楽の場合でも同様です、音楽作品を読み解くためには、まず様々な知識が必要です。音楽理論のレッスンでは、音符(ピッチ・音価)からはじまって、その他各種記号や音楽用語の意味、音階、音程、和音、移調などを、テキストブックに沿って学んでいきます。尚、現在当教室ではイギリスのグレードのカリキュラムに従って行っています(グレード1〜5=概ね楽典に相当)。グレード6以降は、通奏低音、和声、対位法などを含み、また希望によってジャズ理論、編曲等にも対応します。
レッスンは、英語と日本語を使ってすすめますが、音楽理論の歴史的性質上、必然的にイタリア語、フランス語、ドイツ語なども含みます。このようにいろんな言語を通して、音楽の世界のつながりとひろがりを実感できるのではないかとおもいます。
・セオリーレッスンの対象
音楽理論をはじめる年齢には特に下限を設けてはいませんが、算術を扱いますので、おそらく小学一年生(6歳)以上に適しています。
上限はもちろんありません。これから音楽を勉強したいという方だけでなく、すでに楽器を何十年もされている人もいらっしゃっています。長い間している人は、当然音符を読むこと自体にはなんの問題もありませんが、意外と知らなかったこと、見過ごしていたこと、新たな発見があるようです。
また、自分の教室を持って教えられているかたにも、もう一度楽典を復習したい、あるいは英語で知りたいなどの要望にお応えしています。
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