"Practice makes perfect", and other lies we believe about learning
Practice makes perfectとは英語のことわざで、日本語には「習うより慣れよ」「継続は力なり」などと意訳されることもありますが、要は練習を積み重ねていけば完璧になるということです。ところがWooさんはビデオの中で、それは嘘だと言っています。練習がつくるのは完璧さ(perfect)ではなく、単なる癖、あるいは習慣(Habit)だと言うのです。Wooさんは実に上手く説明しておられるので一度ビデオを見てみてください。
ある行動を何度も反復するうちに、思考無しに自動的にその行動ができるようになります。これが反復練習の正体であり目的です。訓練された音楽家が新しい楽譜を素早く読み、たった一度見ただけでもある程度弾けてしまうのは、それら行動のプロセスが過去にやった反復練習によって、自動化されているからです。
問題なのは、反復練習によって身につけられる癖が、音楽や身体にとって果たして本当に良いものなのか、悪いものなのかということは、脳自体は判断していないということです。悪い癖も良い癖も反復動作によって同じように身についていきます。反復を積み重ねれば積み重ねるほど癖は強固なものになりますから、修正するのはより困難になっていくのです。
色々な生徒を見ていると、多くの人にとっては練習が、単なるがむしゃらな反復作業になっているようです。勿論、反復練習は、何かを身につけるための大切なプロセスであるのは間違いありません。しかし、行っている内容をよく吟味せずに、ただ繰り返すというのは取返しのつかない結果をもたらすことがあります。よく独学で、Youtubeで、あるいは専門ではない友達に教えてもらっていたというような方が習いに来られることがありますが、悪い癖は一度身についてしまうと、修正するのはなかなか大変です。
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