OTONOKI音楽教室では、毎年3月にグレード試験を受ける方が多いです。今回教室からは15人程がそれぞれピアノ・ギター・セオリーを受験し、無事に全員が合格いたしました。
全員の結果を見て思う事は、やはり試験官によって点数の付け方がずいぶん違うということです。今回の場合は概ね予想通り、妥当な評価だとの印象ですが、やはり納得いかない評価も幾分ありました。ある試験官に審査された生徒達だけが極端に良い点数をつけられています。一人の生徒が試験前日に一つも出来なかった項目がありましたが、それが試験では満点だったというのは考え難いことです。
子供にとっては、点数が高ければ単純に喜びますし、それを誇りに思うかもしれませんが、指導者としては、単に良い評価を欲しいがために、このようなグレード受験を勧めるのではありません。私達からではない第三者から客観的な評価やコメントを頂くことによって、生徒が次のステップへの足がかりとなることが、長い目で見て大切だと考えます。ところが、あまりにもズレた評価が続くと、このような試験に時間をかけて準備をする意味が果たしてあるのか、少し疑問に感じてきます。
音楽の良し悪しについて評価をすることは本当に難しい事だと思います。単に試験の点数だけを見て能力を測る指導者もいるようですが、とても残念な事です。特に点数が試験官の能力や裁量に依る部分が大きい時、まったくナンセンスです。しかし、現実には子供たちの学校では点数の競い合いになっているとも聴きます。そのような狭い世界での小さな争いには惑わされず、もっと大きな世界を見て、それぞれの音楽を追求して欲しいものです。
— Otonoki Music School 音の木ピアノ&ギター・ウクレレ教室 (ロンドン)
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